あんつぁんの風の吹くまま

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2018年 09月 24日 ( 1 )

ソーシャルワークの専門職について

設問 ソーシャルワーク専門職とは何かについて、あなたの理解したことを述べなさい。

 医療業界に四十年以上奉職してきた者としては、ソーシャルワークという外来語が今一つ馴染めないでいる。その理由を考えてみると、日本人は昔から博愛精神に溢れ、「私」よりも「公」を優先する社会であったからにほかならない。つまり、社会福祉に於いて援助技術などと大げさに言う必要もないほど、公のために尽くすのが日常的であった。
 しかし、敗戦後、個人主義が持て囃され、さもそれがもっとも先進的な人間的価値観であるかのように教育されてきた結果、公という社会意識が希薄になってしまった。つまり、ソーシャルワークを専門とする職業が必要になったのは、戦後教育が失敗だった証明でしかない。
 しかしながら、現実において「公」が軽視されてきてしまった以上、直面する社会福祉の課題を解決するには、「公」の意味を正確に理解する専門職を養成する必要に迫られている事も事実である。
 従って、日本の紳士淑女の在るべき姿を説いた、夏目漱石の「私の個人主義」的倫理については、再度、義務教育の場で学べるよう社会に働きかけるのがソーシャルワーク専門職の大きな目標であろう。
 次に、社会福祉については、「公」という言葉が古くから在る事を認識出来れば、グローバルな定義や倫理綱領、行動規範といったものは、戦前の女学校で教えていた「明治女大学」の焼き直しに過ぎない事を喝破出来るはずである。
 残念ながら、西洋思想は人類に平和をもたらさなかった。グローバルな社会正義などあり得ない。ナショナリズム(民族主義)的社会正義を互いに認め合うのが平和の基本であり、そのための活動を推進するのが社会福祉の専門職には求められていると思う。
 少なくとも、ソーシャルワークの専門職を目差す者として、個人や家族、社会共同体においては、地域の社会規範を重視し、グローバルな規範を押し付けないようにするのが専門職の使命であると、常に頭に入れておきたいと考えている。


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   正義と博愛の満ち溢れる社会を目差して

by antsuan | 2018-09-24 01:33 | 文学・教育・科学・医療 | Trackback | Comments(0)