2008年 08月 06日
科学と思想
政治家は科学に詳しくなくてはいけない、ただし、科学を過信してもいけない。米国のトルーマン大統領は、原爆の威力を誇示し、新しい文明の幕開けを証明した科学に詳しい人物だった。がしかし、その結果、戦争を紛争解決のための手段から人類消滅のための悪魔の遊びに変えてしまった。
政治家や思想家は、科学を操れると過信し、この原爆によるアインシュタインの相対性理論の証明が、それまでの力学を元にした一神教的な思想を無能化したことに気がつかなかった。東海大学初代総長の松前重義は、原子力の発明により共産主義は時代遅れの思想になったと明確に述べているように、世界を取り巻く思想は、もはや時代にそぐわないものになってしまっているのだ。 今日は広島で新しい科学が軍事的に使われた日だ。その科学の悲劇が風化されようとしている。しかし、科学の進歩に思想が追いついていない今日、この悲劇を伝承しなければ、悪魔の遊びによる文明の消滅は時間の問題となってくる。
by antsuan
| 2008-08-06 13:35
| 思想・瞑想・時代考証
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Comments(7)
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from 掬ってみれば無数の刹那
at 2008-08-06 19:18
タイトル : たしかに罪深いこと
狂気の核武装大国アメリカ (集英社新書 450A) (集英社新書 450A)(2008/07/17)ヘレン・カルディコット商品詳細を見る しかし、60年以上もの長い間、被爆者とは別の意味でずっと苦しみ続けてきた。 獄につながれたわけではないが、気持ちはそのものだっただろう。 もちろん、無知、想像力の欠如、政治家への過度の期待、 そういうものに罪がないとはいえないが、、、 核兵器が使用されたことで、一個人がここまで苦しまなければならなかったということを、 現在、核兵器を開...... more
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syenronbenkei
at 2008-08-06 23:47
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新しい科学が軍事的に使われた日。
いい表現だと思います。 今頃しみじみ気付いたのですが、僕、被爆二世ですわん。
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antsuan at 2008-08-07 05:57
・あの日を境にして、我々日本人は科学の力で平和を築くにはどうしたらよいか真剣に考え、手塚治虫のように夢見つづけてきたのだと思うのです。是非政治家も同じ夢を追求して欲しいものです。
セイロンベンケイさん、chirumeguさんと同じように伝道一世でもあります。
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maron415 at 2008-08-07 09:49
なんか、ノーベルさんを思い浮かべたワン。
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antsuan at 2008-08-07 19:09
・マロンママさん、
ニュートンの力学から産業革命が起こり、帝国主義、資本主義、共産主義が台頭してきました。ノーベルさんまではこの主義間の争いです。 しかし、その科学の概念が通用しない、エネルギーを放出して物質が違う物質になる新科学。主義(イズム)を超えた新しい人間の生き方を見いださねばならないと思うのです。
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HINANO こーちゃん
at 2008-08-07 23:22
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僕のサイトにも「8月6日ある追悼日」少し書き込みしましたが6日7日と新聞各社に目を通しましたが非常に伝達情報不足にいらだちを感じた次第。
2発の原子爆弾受けた日本人としてはこの殺人武器の怖さを伝承する義務があると思っています、3発目が落とされる前に。 普通の殺人兵器と違うのはアッタタから死んだ、あたらなかったから助かったという物ではないからです。今でも生きていても2世3世までにも死の恐怖を与えているからです。 是非政治家も同じ夢を追求して欲しいものです。=無理でしょうね、コツコツとこの恐怖殺人兵器を使用しようともくろんでいるんですから。
15日~17日に油壺にて環境破壊に対する抗議写真展(守ろう、油壺の緑-写真展)に作品展示します。お盆でお忙しいでようかね?
オープニングパーティーにもいます。詳細は下記URLから http://www.aburatsubo.com/midori/
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antsuan at 2008-08-08 07:06
・こーちゃんさん、おはようございます。
科学信仰は人間が自然の一部であることを忘れさせてしまう麻薬のようですね。 言い伝えづづけなければと思います。 ここ葉山もどんどん自然がなくなっています。 自然を守ることも社会資本基盤の一つであることを行政を担当する者は常に意識して欲しいものです。 |
平成15年(西暦2005年)3月開設
世の中、理不尽なことが多すぎます。それが普通の世界だということがようやく分かってきました。しかし人間として生きるためには獣のように本能に心をゆだねるのではなく、精神をしっかり持たねばなりません。「健全なる肉体に健全なる精神を宿らしめよ」を自戒の言葉に、右左あんつぁん(東北弁で臍曲がりなこと)の本領を発揮して、いろいろ書いてみたいと思います。どうぞ宜しく。
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