あんつぁんの風の吹くまま

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有識者って何だ?



 今、護衛艦「あたご」と漁船の衝突事件を契機に、海上無線の解放に向けての新しい機運が盛り上がっている。しかし、この話は昔に潜水艦「なだしお」と遊漁船との衝突事件の際にも出てきたものなのだ。そして遺憾ながら行政の利権優先の法案が作られ、現場の海の人たちはそっぽを向いてしまった。

 海を愛する者たちは、今回も多分同じ流れになるだろうと云う諦めの境地が大半を占めているのだが、曲がりなりにも総務省が検討会を開いているので、その行方を気にしている。その検討会には海を知っている人が集まっていることになっているが、残念ながら、海上交通を熟知しているものは殆どいない。そういう彼らをお役人は有識者と呼ぶ。知識があっても見識の無い者を云う言葉だ。と、私は思っている。本来ならば、その道の玄人が集まって議論討論するべきであろう。それを避ける為に、有識者会議をつくっていると思わざるを得ない。

 古典的海上通信手段は、旗旒か手旗信号、光を利用したモールス信号だった。今では、海外ではハンディートーキーが普通に使われている。海上無線もアマチュア無線と同様に、呼び出しチャンネルがあってそこで特定の局を呼び出し、応答があったら他の人に邪魔にならない別のチャンネルに移動しておしゃべりをする。ところが、日本ではこの海上無線を実質的に解放していない。業務用の、車で云えば緑ナンバーの船にしか認めていないのが現状なのだ。

 しかし、今回は総務省も民間の意見を少しは取り入れなければと考え始めているようだ。そこで我々は声を大にして海上無線の解放を訴えて行きたい。
by antsuan | 2008-06-24 10:03 | 政治・経済 | Trackback | Comments(4)
Commented by Emitan at 2008-06-24 16:33 x
そうだ!安全の為の無線なのだ!でも漁船はVHF聞いてくれないだろうな?ワザワザ漁業無線の他にVHFを買い足してはくれないだろうな。此れこそ義務付けなけねばならないことなのだ!
Commented by antsuan at 2008-06-24 17:48
・Emitanさん、そんなことないですよ。海の安全は漁業従事者にとって死活問題なのですから。率先して付けてくれると思います。
Commented by syenronbenkei at 2008-06-25 13:00 x
お家芸の政治談義かと思いきや、無線の話にオチつけますたか。
わかりませんけど、航行する船の種類によって無線が許可されないということでしょうか?
じゃあいざって時には救助信号しか出せない?
船の状況とかがわかれば近くを航行する船が救助に行けるだろうにとか思うんですが、まったく的外れのこと言ってます?
もすかして。
Commented by antsuan at 2008-06-25 13:50
・いやいや、セイロンベンケイさん全くその通りなんです。
緊急的なものは海上保安庁の方に連絡すればよろしい。船同士のおしゃべりはするなと云う訳ですわ。
あべこべでしょうに。緊急事態にならないように船同士で交信したいのにそれを認めないのですよ。( #` ¬´#)