あんつぁんの風の吹くまま

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アメリカの輪転機


 米国はものすごい貿易赤字を埋めるために輪転機をフル回転して、ドル紙幣を印刷しまくっている。いまの世の中は石油本位制なので、石油資本を牛耳っている米国のお札は国際通貨として通用する。それでこれが出来るのだが、あまりにもドル紙幣を印刷し過ぎているために、そのお金が投機として使われ、世界の株の市場はバブルと云っても云い過ぎではない。

 日本は先にバブルが弾けてちょっと貧乏になったお陰で、そういう危険があることを承知している。そこで、本当は米国やチャイナに資本を投入するのを控えたいところなのだけれども、日本がそれをやったら世界大恐慌が起きることは間違いない。日本はヨーロッパと並んで重要な資本の輸出国になってしまったのだ。

 こういう経済のことを知っていれば、資本力が大きな抑止力になっているのだから、米国もチャイナもけっして日本を攻撃出来ないことは明白なことだ。武力による紛争解決などを考える必要はあんまりないのである。

 しかし一方で、世界平和のためには海外に投資したお金をドブに捨てる覚悟が必要になる。それが日本の高貴なる義務 (noblesse oblige) なのだが、それを国民に説得出来る政治家が居るとは思われない。
by antsuan | 2007-03-23 08:50 | 政治・経済 | Trackback | Comments(0)