あんつぁんの風の吹くまま

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いつの世も国家とメディアは癒着している

 岸元首相の血を引く安倍首相は言論統制にたけた政治家である。そのせいか、この頃のマスメディアの凋落ぶりはひどいものだ。しかし考えてみれば、日本のマスメディアが過去にまともだったことがあるだろうか。その一つ、日本放送協会が公正中立な報道機関であったことは過去に一度もない。敗戦までは大本営発表をそのまま流し、連合軍に占領されたあとは、GHQの「眞相はこうだ」など、微に入り細に入り指示をうけて放送していたのである。そのような官営放送局がいつから公正中立な放送機関に生まれ変わったというのだろうか。 

 このNHKの番組改編問題において、無いとされる朝日新聞の取材記録の録音テープを聞いた一人に、「国家とメディア」を書いた魚住昭氏がいる。彼が本当に真実を伝える使命に燃えているのならば、朝日新聞の記者が取材記録を録音テープに記録していたと公言すべきであろう。そういう真実をいわずして、ほかのメディアを批判するのはおかしい。

 「国家とメディア」を流し読みしたが、岡留安則氏の『編集長を出せ!「噂の眞相」クレーム対応の舞台裏』を読んだ後では単なる犬の遠吠えとしか思えず、反権力スキャンダリズムに燃え、戦った岡留氏こそが、梶山季之氏からの流れをくむ本当のジャーナリズム精神を持っているといえるのではないだろうか。
by antsuan | 2007-02-17 16:45 | 情報通信・パソコン | Trackback | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2007-02-18 19:40
>朝日新聞の記者が取材記録を録音テープに記録していたと公言すべきであろう
魚住の「国家とメデイア」の相当部分はそのテープの記録になっています。すなわち公表しているわけです。
そして朝日新聞が「取材時の無断録音を原則禁止」といってしまったがために、持っているテープを公表しないことをだらしがないと糾弾しているのです。彼はそんな内規?自体がジャーナリスト魂に反するといっています。
朝日はもしかするともっと上層部で腰が砕けたと私は睨んでいます。
そして魚住の言うように他のマスコミは朝日叩きに走る場合ではないと思います。
魚住の反権力ジャーナリスト精神は、私は買います。antsuanさんはきびしいですね^^。
Commented by antsuan at 2007-02-18 21:25
・佐平次さん、その奥歯に挟まったような云い方もジャーナリスト魂に反すると思うのです。また、小泉総理を支持した国民を愚民の衆のような言い方をしていますが、彼のようなジャーナリストよりも民衆のほうが的確に世の中を見ているのではないでしょうか。