2007年 01月 16日
記録抹殺という官僚のモラル喪失役人の最低限の使命に記録を残すと云うものがあるが、この外してはいけない義務すら守らないほど日本の役人は腐敗している。そんなことはとっくに分かっていたけれども、実際に内部にいた人から聞くとやはり衝撃的と云わざるを得ない。「インテリジェンス 武器なき戦争」手嶋龍一氏と佐藤優氏の対談形式の秘密情報の暴露を読んで、敗戦と云う大失敗をしても戦前の腐敗組織を肥やしつづけていることに驚愕するばかりだ。 この本によると、ヤルタ会談の密約、つまりソ連の対日参戦と云う重大情報を、スウェーデンのストックホルムに駐在していた小野寺信少将が掴み、日本に打電したのにも係わらず、それを受け取ったと云う記録が全く残されておらず、完全に抹殺されていたと云う事だ。この重大情報を握りつぶしたのは誰なのか、戦争責任を追及している報道機関はこのことを声高にして検証するべきだろう。 何故ならば、今なお重大な情報は各省庁内で握りつぶされ内閣官房には伝わっていないからなのだ。このような現実の中で日本版国家安全保障会議のような組織を作ったとしても、都合のよい情報に振り回された戦争中の大本営会議となんら変わらないものになるのは間違いがない。
by antsuan
| 2007-01-16 16:54
| 情報通信・パソコン
|
Trackback
|
Comments(6)
Commented
by
cazorla at 2007-01-16 20:28
真珠湾攻撃の時 アメリカは暗号をすでに読みとっていたのに
そのあたりをなぜもう少し検証して戦争を進める または やめる という決断に行かなかったのか。 ずっと同じ暗号を使ってたんですよね。 戦争のことはまだなぞがいっぱいですね。
0
Commented
by
antsuan at 2007-01-16 22:53
・米国は数学者を暗号解読のためにどんどん重用しましたが、日本は縦割り意識の強い軍部官僚が数学者の助けを借りる事を嫌い暗号解読に後れを取りました。この一つをとっても戦前からの縦割り行政をあらためないと日本は良くならない事が分かります。過去の秘密をどんどん明らかにして検証し、歴史の反省を未来の平和のために役立てたいものです。
戦中、山本長官機が撃墜されても暗号が解読されてる事に気付かなかったといいますからかなり重症ですね。
現在、北朝鮮に対しても山崎さんは案の定無駄足踏んで帰って来たみたいですが、結局政府もマスコミも肝心な事は何も知らないのではないのでしょうか。
Commented
by
antsuan at 2007-01-18 10:08
・暗号表の表紙がパープルだったことを知っていたところを見ると、実際は暗号表そのものを持ち去られていた可能性が大です。そういう大失態もひた隠しにしているんです。アベちゃんが官僚抜きの国家安全保障会議を作りたい気持ちはよく分かります。
Commented
by
saheizi-inokori at 2007-01-18 10:18
イラク開戦前にCIAの内部ではどう調査してもイラクに大量破壊兵器は存在していない、という報告があったのに、握りつぶされた。
アメリカの日本化? 不二家みたいな会社も当然不都合な記録は残してないと思いますね。
Commented
by
antsuan at 2007-01-18 15:55
・米国は情報(インテリジェンス)の使い方を間違えただけですが、日本は情報の価値すら解らん連中が支配している悲しい社会なのです。
|
平成15年(西暦2005年)3月開設
世の中、理不尽なことが多すぎます。それが普通の世界だということがようやく分かってきました。しかし人間として生きるためには獣のように本能に心をゆだねるのではなく、精神をしっかり持たねばなりません。「健全なる肉体に健全なる精神を宿らしめよ」を自戒の言葉に、右左あんつぁん(東北弁で臍曲がりなこと)の本領を発揮して、いろいろ書いてみたいと思います。どうぞ宜しく。
* * * お断り エキサイトブログ利用規約の禁止行為に抵触するような発言及びトラックバックについては断りなく削除します。 最新のコメント
記事ランキング
検索
フォロー中のブログ
海峡web版 掬ってみれば無数の刹那 (まめ)たぬきの雑記 マイ・ラスト・ソング 草仏教ブログ Hey! Manbow 中野 馨一が創る 外構、... 村人生活@ スペイン mitsukiのお気楽大作戦 九十代万歳! (旧 八... ふらわ~ずroom 夕焼けわんわん♪ 幸せごっこ 旅は靴ずれ世はお酒 私がローマで独りで始めたわけ 飛んでも五分歩いても五分 遺言&形見分け 港座・酒田台町シネマスト... ゆっくり生きる Just The Way... 黙って寝てはいられない!... 俺の心旅 脳梗塞&重症筋無力症闘病ブログ 外部リンク
画像一覧
以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... カテゴリ
ライフログ
歴史・伝統文化
政治経済
その他の文庫
タグ
ファン
ブログジャンル
|