あんつぁんの風の吹くまま

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かまぼこ

 イヤハヤ、風呂に入って気が付いたのですが、台風なみの嵐でわが家は洗面器が足りなくなってしまいました。七ヶ所も雨漏りするところがあるのです。但し古い木造の部分は一ヶ所だけなのに増築した鉄骨の建物の方は何処から雨漏りするのか分からないほどです。もっとも増築したと云っても二十年以上も前の事ですから、改修工事をする時期に来ていると云う事なのでしょうが、酷いものです。

 さてさて、昨日は仙台からのお土産にかまぼこを頂きました。仙台のかまぼこと云えば笹蒲鉾ですが、秋の特別限定品のようで、紅葉や松茸、栗などの形にあつらえた、見ただけでもとっても美味しそうなかまぼこでした。

 かまぼこと云えばちょっと特別な想い出があって、お歳暮の季節になると広島の親戚から贈られて来たかまぼこです。しかし、此れは祖父の酒のつまみになって子供であった私の口には殆ど入りませんでした。とは云っても、御じいちゃんっ子の私は掘り炬燵に入って晩酌のおすそ分けをちゃっかりと頂いたものなのです。思い出しましたが、あの頃は男が炬燵の部屋で食事をし、女と子供は台所で食事をしていました。もっとも、秋田の母の実家では男も女も下男下女もおんなじ部屋で食事をしていたようで、そのことが珍しがられていた時代です。

 ここ葉山辺りでは、かまぼこと云えば小田原のかまぼこを思い浮かべますが、広島から贈られて来るかまぼこはその小田原のよりも小さく細長いのです。しかし、表面に焦げ目がついていてちょっと固めのシコシコとした味は子供にとってもものすごく美味しいものでした。

 祖父が亡くなった後は贈られて来なくなりましたが、友人と広島までドライブした時にその親戚のおば様のところへ立ち寄り、かまぼこの話になって、そのかまぼこは広島ではなく山口の「白銀」である事を知りました。叔母様はその後暫くして房総の老人ホームに引っ越してきましたが、それまでわざわざ私のために年末にはその「白銀」を贈って下さっていたのです。

 ですから、かまぼこは「白銀」が一番だと思っていたのですが、でんでんむしさんのブログに因ると、かまぼこの技術は仙台の伊達藩からから伝わったものだとか、個人史を辿ると日本の歴史も分かって人生が楽しくなります。
by antsuan | 2006-10-07 12:59 | 身の回り・思い出 | Trackback | Comments(10)
Commented by reiko_06sp at 2006-10-07 14:15
西日本では、カマボコというと「青海島(おうみじま)」がある仙崎が知られています。一度蒸したものを焼いてあるものと、カマボコ板の下から火を入れて仕上げる焼き抜きがありますね。豆腐と納豆の名称の関わりみたいな話があって、もともとはちくわ→かまぼこ とよばれるはずだったとか、ちくわが「蒲の穂」に似てるからだそうですね。どこでどうすれ違ってしまったんでしょうね^^
Commented by antsuan at 2006-10-07 16:49
・面白いですね名前のとりちがい。私だったらもっとエッチな連想をして名前を付けてしまいそうです。(^.^;) ちくわとか蒲鉾などは当時としては優れた保存食だったようですね。海外協力隊が未開の東南アジアで蒲鉾の作り方を教えているそうです。
Commented by cazorla at 2006-10-07 19:10
仙崎のそばでそだちました。 
父はお正月になると たいをさばいて かまぼこを作ってました。
おさしみにもなる大きなたいが ほんの少しのかまぼこになってしまいます。 でも すごくおいしかった。みかけは悪いのですが。 ほんとにこういうのが贅沢なんですね と今 思います。
Commented by mitsuki at 2006-10-07 20:30 x
蒲鉾といえば紀文ですが紀文は紀伊国屋文左衛門の子孫だと信じて疑わなかった私は、つい最近になってそれが違うことを知ってビックリ。
そうですか、蒲鉾は仙台発祥なんですね。そういえば蒲鉾の原料になる鮫からとれるフカヒレでも有名ですね。
Commented by antsuan at 2006-10-08 09:27
・山口のカマボコって言っちゃいけなかったんですね。仙崎って日本海側ですか、鯛の美味しいところというと瀬戸内の方だとばっかり思っていました。『白銀』も仙崎のものなんですね。また食べたくなりました。
Commented by antsuan at 2006-10-08 09:30
・私も紀文のことを勘違いしていました。祖父がそうしていたように、ワサビ醤油で食べるととっても美味しい、お酒が進みます。(笑)
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-08 12:12
白銀かまぼこというと、名酒「五橋」を思い出します。錦帯橋の酒。若いころ湯田温泉だったか泊まってこのコンビにすっかり魅せられました。
蒲鉾の板に残った実をそいで食べるのもいいですね。
笹かまにはアノ喜びがないのが寂しいです。
Commented by antsuan at 2006-10-08 17:20
・残念ながら岩国には行った事が無いのですが、広島の地酒も美味しかった。子供の時はカマボコ板に残ったところを削いで食べるのが楽しみでしたねぇー。
Commented by reiko_06sp at 2006-10-09 13:27
かまぼこで盛り上がってますが、最近はカマボコ板って使い道なくなってしまいましたねぇ。私の小さい頃は、プールの時間の名札にカマボコ板が必要で、それを作るのにかまぼこを買ってもらった記憶があります。
「白銀」って仙崎のでしたか、なんか聞いたことあるかな~くらいに感じてたんですが、山口の、、、というより、やはり「仙崎の」と言ったほうが、しっくりくるような気もします。どちらでもおいしいのには変りないのですが(笑)
うちでカマボコを板から外すときは、半分が食卓へ、半分はキッチンでなくなってしまいます。
板わさにするんですが、厚めの一枚の真ん中に切り込みを入れて、大葉とネリ梅を挟むとおいしいですよ。
Commented by antsuan at 2006-10-09 20:55
・カマボコの板は要らないからその分安くしたものを売って欲しいという主婦連の要望に添って、板の無いカマボコを作ったところ全然売れなくてメーカーが大損害を被ったという話を聞きました。板があるからカマボコなんですね。