2006年 05月 25日
日本人による世界基準を
今国会において、教育基本法が改正されようとしている。多い結構なことだと思う。別に中身が結構だと言っているわけではない。陳腐化した法律を後生大事に守っていて、その法律を無視するより改正したほうがましだと言っているのだ。アインシュタインの相対性理論によれば、運動(変化)しているのが自然な姿なのだ。とは云うものの、教育基本法は昔の教育勅語みたいなものであろうから、そうだとすれば、憲法に匹敵するぐらい重要な規則である。十分審議してもらいたい。
昔から日本はダブルスタンダードの国だったという人がいる。神仏習合を成し遂げたのと同じように、聖徳太子の時代から憲法と武家諸法度のような道徳規範の二つの決まりが日本にはあって、現実には法律というのは他所の国のものを真似た形だけのものだったらしい。明治時代になっても帝国憲法よりも日本人の行動規範は「教育勅語」によって縛られていたといってよいようだ。そこに問題があって、占領軍のGHQはこの教育勅語を諸悪根源のように忌み嫌い、粉砕し抹殺するのである。 ところが振り返ってみると、この二重基準のおかげで日本人は宗教的戒律とも違った文化人的な生き方をして来たのではないだろうか。野生動物と変わらない本能に赴くままの生き方を規制する法律は、高い伝統文化を築き上げた日本人には最早どうでも良かったのではあるまいか。幸いに、近隣諸外国の理不尽極まる態度を見て、野生動物的西洋文化による法律のいやらしさに気付き、日本の伝統文化を踏まえた規範が見直されつつある。 ISO何とかだの、グローバルスタンダードだの、揚げ句の果ては世界遺産だの騒ぎ立てていたけれども、それがどうなのだと云いたい。日本人の生き方を世界基準にするぐらいの気概がなければ、まともな教育基本法など出来るわけがないと思っている。
by antsuan
| 2006-05-25 16:39
| 文学・教育・科学・医療
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Comments(2)
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rabbitfootmh at 2006-05-25 23:06
日本神道は、明文化された教義を持たない宗教なのですが、明治期の「教育勅語」こそ、神道の教義だったのではないかと、私は感じています。それが無くなったことが、悪かったのか良かったのか・・・でも、「日本人らしさ」が骨抜きになったのは、アメリカさんの“思う壺”でしたね。
昔から聖書、聖典を持つ一神教の宗教に支えられた文化とは、「法」というものに対する考え方が違うのは確かだと思います。
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antsuan at 2006-05-26 20:01
なるほど、教育勅語は神道の教義。廃仏毀釈までしたんですからそう言えますね。それと、「法」と云う物に対する考え方の違いを理解する物差しはいったい何を使えばいいのでしょうね。難しく考えすぎ?
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平成15年(西暦2005年)3月開設
世の中、理不尽なことが多すぎます。それが普通の世界だということがようやく分かってきました。しかし人間として生きるためには獣のように本能に心をゆだねるのではなく、精神をしっかり持たねばなりません。「健全なる肉体に健全なる精神を宿らしめよ」を自戒の言葉に、右左あんつぁん(東北弁で臍曲がりなこと)の本領を発揮して、いろいろ書いてみたいと思います。どうぞ宜しく。
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