2005年 09月 30日
秋のスケッチの思い出
いよいよ秋本番となってきました。カナダは一気に冬支度のようですが日本はやっぱり四季がはっきりしているようですね。最近はスケッチをする人を余り見かけなくなりましたが、やはり芸術の秋です、葉山の海岸には絵筆を持つ人がちらほら見かけるようになりました。
スケッチというと高校時代の思い出があります。高校では美術か音楽のどちらかの授業を受ければよかったので、音痴の私は躊躇無くと言うか必死に美術を選択しました。そして美術の時間は、学校の近くに野毛山公園と云う動物園にもなっている横浜では割りと名前の知られた公園があって、そこで油絵を描いていました。 昼間なのでアベックなどは余り通りませんでしたが、それでも我々が絵を描いていると冷やかしに寄ってくる人もいました。公園の大きな木を入れた風景を描いていたのですが、毎週来るごとに木の色が変わり葉が落ちてきて、絵が完成する頃には最初のデッサンとは全く違う絵になってしまいました。 木枯らしが吹き始めた頃のことです。寒いのを我慢して絵を描いていると、女子大生風の二人連れが図書館帰りなのでしょうか、我々を見やりながら「この寒いのに、若いわねー」と言って通り過ぎたのです。 その時です、私の隣で絵を描いていた友人が、「てやんでー、そっちだって若いくせに」と言ったのです。通り過ぎた二人はこちらを振り返って目を合わせました。そしてくすくす笑って帰って行きました。 友人はチャキチャキの浜っ子で、田舎から出てきた私にとってそのような見知らぬ女性との掛け合いには驚くばかりで羨ましくもあったのでしょう、そのただ通り過ぎただけの女性のコート姿が何故か妙に忘れられないのです。
by antsuan
| 2005-09-30 20:34
| 身の回り・思い出
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Comments(2)
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falls_niagara at 2005-10-01 00:44
日本の秋は2ヶ月くらいはありますよね。だから12ヶ月を4で割ってなんとなく均等にわかれるのでしょうね。この頃の日本はどうも夏が長いような気もしますけれどそれでも4ヶ月はありませんし。 そうした季節の移り変わりが日本人の繊細な情緒を育んだと言われていることですが、再認識しますね。 カナダにとっては雪がない今はこれでも秋だとは思いますが、気温の急降下はやっぱりちょっと荒削りな気がします。
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antsuan at 2005-10-03 19:54
falls_niagaraさん、暑いだの寒いだの言っていますが、それぞれの環境で人間は楽しく過ごす事を知っているのだと思います。しかし、体力が衰えてくるとやっぱり楽しみ方も自然と制限されてきてしまいますね。
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平成15年(西暦2005年)3月開設
世の中、理不尽なことが多すぎます。それが普通の世界だということがようやく分かってきました。しかし人間として生きるためには獣のように本能に心をゆだねるのではなく、精神をしっかり持たねばなりません。「健全なる肉体に健全なる精神を宿らしめよ」を自戒の言葉に、右左あんつぁん(東北弁で臍曲がりなこと)の本領を発揮して、いろいろ書いてみたいと思います。どうぞ宜しく。
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