あんつぁんの風の吹くまま

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ビッグバン(金融自由化)は失敗だった!

 サッチャー政権時代に、最初に金融自由化いわゆるビッグバンをやった英国が、サブプライムローンで焦げ付いた銀行を、こともあろうに国有化しようとしている。その理由は、その銀行で取り付け騒ぎが起き、このまま放置しておくと倒産してしまって、その不安が次の取り付け騒ぎを起こしてしまう危険があるからなのだ。

 しかし、本来のビッグバンとは、そのような資本力の弱い銀行は倒産させてペイオフを実施し、預金者にも泣いてもらおうという制度である。つまり、市場原理主義の原点なのだが、それを英国は放棄する事になるのだ。

 当時のサッチャー政権の目論みは、銀行、証券会社、保険会社の垣根を無くしてお金の流動化を促し、その流動化した資金で経済を活性化させることにあったのだが、結局は、金融資本のバブルを生み出し、デリバティブとかサブプライムローンとかの保険なのか証券なのかも分からない金融商品を巷にあふれさせて、機関投資家のギャンブル熱を煽ったに過ぎなかった。

 そのために、健全な設備投資にお金をつぎ込むような機関投資家や資本家が少なくなり、経済は停滞するという、元の木阿弥になってしまったのだ。

 だが、ビッグバンの失敗によって市場原理主義者も滅び去る事だろう。それは良い事なのだが、そのような変化に気が付かないで、今でもアメリカのネオ・コンの亡霊と付き合っている愚かな国が、またぞろ洋上の無料ガソリンスタンドを始めようとしている。その国民こそ良い面の皮だが、同時に、金ではなく技術力で経済を支えてきたこの国は、このような無能力な政治の介入がなければ、健全な経済成長を歩み続けるに違いない。
by antsuan | 2008-01-11 19:59 | 政治・経済 | Comments(4)
Commented by syenronbenkei at 2008-01-12 00:08
金融自由化ってそういうことだったんですか。
とてもわかりやすい説明で納得しました。
ふーん、そうだったのかぁ。。。マジで感心してます。
勉強になりました。
Commented by antsuan at 2008-01-12 00:39
・健全であれば、生産性の上がる設備や組織に金を預けて、配当やら利息を受け取る資本家が、自由化の名の下に、産業の発展に投資する目的を忘れてギャンブルにつぎ込んでしまったわけです。投資家が火傷しても個人の問題ですが、機関投資家が火傷をすると、社会問題になり、庶民にも火の粉が降りかかって来てしまうのですね。
Commented by Count_Basie_Band at 2008-01-16 16:40
実に明快な解説で感心しました。本当に理解していないとこのような解説は無理ですね。

>保険なのか証券なのかも分からない金融商品を巷にあふれさせて

それらの商品を僻地で農業だけをやってきた老人たちにも押し売りしているようですね。

>今でもアメリカのネオ・コンの亡霊と付き合っている愚かな国

その愚かな国の政官財界の中心人物たちや、分散投機で安全に利益を上げられる資産家たちは、いかにもナチのお友達らしく、「市場原理主義」に疑問を呈する人々を「国賊」と呼ぶようになってきました。

我々「逃切世代」(settukoさん命名)は日本国民の生活が無惨な地獄と化する前に「逃げ切る」から構いませんけど...
Commented by antsuan at 2008-01-16 18:25
・敗戦後の賠償金をきちっと払い切った国は、我が国、日本だけだそうです。その信用があるからこそ大借金王国になっても円高となりハイパーインフレを免れている。ですから、賠償金を払って下さったCount_Basie_Bandさんや「逃切世代」の方には、これ以上ご迷惑をおかけする訳には行きません。どうぞ逃切っておくんなまし。