あんつぁんの風の吹くまま

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文明とエネルギー


 世界の構図を乱暴に言えば「二十世紀は石油で動いていた」と、養老孟司氏は言う。そして、二十一世紀は石油がなくなるというより「暴騰」しようとしている。炭酸ガスの排出量で見ると、総排出量の四分の一がアメリカ、次が中国、ロシア、EUの順で、日本は世界で二位の経済力を持ちながら、排出量はなんとたったの二十五分の一なのだ。

 石油エネルギーに依存している国はもちろんアメリカで、アメリカ文明は石油文明であり、それを猛烈な勢いでまねをしようとしているのがチャイナだ。そして、チャイナもアメリカも石油エネルギーによって食料の確保が可能な国なので、いずれこの両国は間違いなくエネルギーと食糧問題で衝突するだろう。

 ところで日本はどうなのか。不幸な経験なのだが、日本は何度も「油断」に見舞われている。その経験からエネルギーとしての石油依存問題はとっくに解決されているそうだ。そして何よりも「鎖国」という外部エネルギーを注入せずに社会を構築してきた歴史が有り、言葉にしない自負というか遺伝子というか、覚悟が心のどこかに出来ている。

 移動せずに「土地にへばりつく文明」は持続可能な社会を意味していて、それは都市生活ではなく田舎暮らしのことである。エネルギーがなくなったら田舎に帰ればいい。それが可能なのは日本だけなのかもしれない。我々の社会が江戸時代に戻ることはあり得ないけれども、自分たちを抑制してきた江戸の文明は大いに参考になるだろう。
by antsuan | 2007-05-15 20:46 | 政治・経済 | Trackback | Comments(0)
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