あんつぁんの風の吹くまま

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昭和初期の右左的時代考証

戦前の日本の自由について

 戦前の日本については、東京裁判という勝者からの徹底的な歴史わい曲を強制されて来たがために、今の日本人においても暗い抑圧的イメージで戦前の社会を想像しているところがあると思う。確かにそういう事例は少なくはなかったが、国全体としてみた場合に、果たして"其の当時の諸外国"に比べて見劣りしていたのだろうか。

 私ははっきり言いたい。否と。

 「当時の諸外国に比べて」と言う前提条件で判断した場合には、戦前の日本ほど自由で民主的な国はなかったと断言したい。
 
 まずもって人種差別が無かったことを上げよう。帝国植民地主義の欧米諸国は酷い人種差別をしていたことは誰しも知っていることだと思う。日本では朝鮮人でも台湾人であっても参政権があったのだ。しかもハングル文字での選挙まで認められていたのである。ただし内地(台湾、朝鮮を除く日本本土のこと)と云う条件付きだが。これも内地以外の日本人は選挙権が無かったことを考えれば、地域差別はあっても人種差別ではなかったことははっきりしている。

 次に思想の弾圧だが、共産主義者は投獄されたが裁判で死刑になった者はいないそうだ。赤紙一枚で戦地に行かされる者より、遥かにマシな待遇を受けていたとある党員は証言している。当時の共産党は破壊的政府転覆を是とし、オーム真理教と同じだったと考えても差し支えない。また、国会においては軍国主義一色であっても戦争反対を論じる議員もいたのである。
 
 確かに経済的には貧しかった。しかし此れは、逆に言えば植民地からの搾取を行わなかった証拠なのだ。満州国においても現地人を虐殺、略奪したわけでなく、馬賊が横行している無政府状態を安定化させた功績の方が大きい。台湾、朝鮮では社会的基盤整備を充実させたことは周知の事実である。
 
 ハワイ王国を米国は武力で併合したが、日本は朝鮮を帝国国家として独立させているのだ。併合はその後の出来事なのである。
 
 ところで、普通だったら戦争に負ければ国土はもちろん人権までもが略奪、蹂躙されるのが当たり前のことだったが、太平洋戦争ではそうならなかったのは、日本が大東亜共栄圏という、アジア地域における自由と民主主義の確立を唱え、表明したことと無縁ではない。不思議なことに東京裁判では石原莞爾という満州国設立の首謀者である軍人を戦犯として逮捕しなかった。其の理由は、陸軍きっての哲学的理論家で大東亜共栄主義者であったがために、連合軍が東京裁判で証言されるのを恐れたためと云われている。此れからも分かるように連合軍は植民地主義という後ろめたさを認識し、日本はそれに対し武力以外では反論できる道筋を立派に歩んで来ていたのである。
 
 更に、軍部の台頭というのも民主主義に因るものであり、帝国主義的な天皇の権力に因るものではない。天皇の強権が発動されたのは終戦の時だけであった。先に述べたように普通選挙は行われ朝鮮人が立候補し当選までしている。絶対的排日移民法を制定した米国の映画でさえ上映され、クラーク・ゲーブルや、ゲーリー・クーパーは日本女性を魅了していたのだ。外国雑誌だって自由に読めたし、江戸川乱歩のような廃退的な小説も発売禁止にはならなかった。天皇を批判すること以外、信仰の自由も保証されていた。義務教育制度は勿論、高等教育においても台湾人であろうと朝鮮人であろうと差別なく施行されていた。米国の黒人や英国領であったインド人を考えてみるが良い。こんな国が当時他にあっただろうか。
 
 連合国はこの自由で民主的国家を潰したがために、自らはそれ以上の民主国家であることを表明しなければならなくなった。ここに帝国主義は崩壊し、世界は民主主義に変わって行ったのである。

 「当時の諸外国に比べて」日本は最先端を行く自由で民主的国家だったのではないかと思う。昭和の日にちなんで、昭和初期の時代をじっくり考えてみようではないか。
by antsuan | 2005-05-01 07:36 | 思想・瞑想・時代考証 | Trackback(5) | Comments(0)
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