あんつぁんの風の吹くまま

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労働者ではなく、個人事業主であるべき

 雇用問題は民主主義の原点にまで遡らなければならないのかも知れません。市民革命を経て国家が成立した地域は、民間企業の経済活動から得られた上澄みの税金によって国家及び地方自治体が運営されている、つまり市民こそが町を作り国を作っているという社会思想の基盤を持っているのですが、残念ながら日本は市民が勝ち取った民主主義社会ではないために、官僚に対してお上意識が根強く残っており、国家運営の主役は「官」であると国民もそして官僚も確信しているところがあります。

 この社会思想の意識革命をしなければ、結局はいつまでも国民は労働者であって、理想的社会主義国家を目指さなければならないことになります。しかしながら、このお上意識こそが官僚や政治家を腐敗させる元であることは言うまでも無いことです。近年起こっている警察の不祥事も、警察は国民の幸福と安全を守るためではなく、体制の維持が本来の仕事だとの思想がはびこっているからなのです。

 このような官僚主導の背景にあるものは、経営は専門家に任せれば良いという労働者意識であって、国家の財産は自分たちが出資した資本であることに気が付いていないことでもあるのです。従って定年が延長されたとか、雇用問題が改善されて労働者の権利が強くなったといって喜んではいけないのです。本当の民主主義による社会保障を望むのであれば、労働者の権利を叫ぶのではなく個人事業主としての権利を叫ぶ必要があります。

 民が疲弊して国が栄えることは絶対にありません。「高き屋にのぼりて見れば煙り立つ 民のかまどはにぎわいにけり」と云う歌を仁徳天皇が詠まれたように、このことは平安時代から明治時代までの為政者はしっかり認識していました。しかし曲がりなりにも民主主義国家になった今の日本の社会において、為政者気取りの官僚にその意識があるようには思えません。

 今こそ、国民は一人ひとりが国への出資者であることに目覚め、国家経営について事業主としての立場で見つめ直す時が来ているのです。
by antsuan | 2006-04-14 18:44 | 思想・瞑想・時代考証 | Comments(0)