あんつぁんの風の吹くまま

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新自由主義の末路

 今問われているのは、バブル期の加熱した不動産投機やM&Aに象徴されるマネーゲームの元になった、英サッチャー政権や米レーガン政権が進めた、市場原理主義に基づく新自由主義だ。

 日本は、この新自由主義をグローバリズムとして世界の潮流であるかのように妄想し、それに「適応」することだけを考え、むき出しの資本主義への追随に血道を上げてきた。とりわけ、小泉首相の廻りに集まった経済の専門家はこの新自由主義こそ日本経済再活性化の道であると説き、その集大成のために市場経済の「節度」をあきれ返るほどに堂々と破壊した。

 山一証券を潰し、足利銀行を潰し、ダイエーも、都市銀行でさえも「権力」をもって潰した。西武鉄道のように企業倫理に基づき市場が潰したのではない。真に破壊すべきなのは政官財の癒着構造であるはずが、グローバルスタンダードに適合させるべく、理論によって倫理をねじ伏せ、勝者こそが正義であるかのような社会を作ってしまった。

 しかし、倫理を無視して理論だけを推し進めて良い訳はない。シェークスピアの「ベニスの商人」を思い起こそう。シャイロックに対する裁きのように、肉は切り取ってもいいが血は一滴でも流してはならないのだ。

 新自由主義は共産主義、社会主義だけでなく、資本主義をも崩壊させてしまった。一人の成功者が他人の犠牲によって成り立つ価値観を認めてはならない。連帯、参加、共同を原理とする新しい主義思想の構築が望まれる。
by antsuan | 2006-01-27 18:06 | 思想・瞑想・時代考証 | Trackback | Comments(0)
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