あんつぁんの風の吹くまま

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日本の平和憲法は二十二才の女性によって作られた

 日本のいまの憲法は、ベアテ・ゴードンさんらGHQの民政局による「改革の理想の炎」そのものなのです。それはある意味において、純粋であり、汚れの知らない無垢な創造物であったのです。

 しかし、その憲法が、ハーグ陸戦条約に違反して、占領軍の手によって押し付けられたものであることから、理想上の非現実的なものでしかない事実は、火を見るよりも明らかなことでありました。

 そして朝鮮戦争が勃発したことにより、マッカーサー元帥は、大東亜戦争を含む日本の過去の戦争の正当性を理解し、創った憲法が役に立つものではないことを、いやというほど知らされたのであります。

 とはいえマッカーサー元帥は、この理想の憲法を創らせた責任上、日本人を再び戦地へ赴かせることはしませんでした。これこそ、マッカーサーが偉大である証しなのです。
           今日の東京新聞より抜粋
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   【週刊新潮編集部 マッカーサーの日本】より抜粋
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 【マッカーサーの日本】の最終章には次のように書かれています。
 逆に彼は憲法を中心として、いくつかの”理念”を日本に残そうとした。それは彼の”神学”、ないしは「敗者を背負う」自己満足といえるかも知れない。しかし、一年間多くの関係者に会ってみてわかることは、これは何もマッカーサー一人がやったことではなく、また、秀才のケーディス大佐一人の功労でもない。日本の片田舎に散った名もない地方軍政官たちのレベルにも、”理想家”たちが少なからずいた。彼らはマッカーサーを信奉して仕事に精を出したし、マッカーサーもまた、それらの、顔を見たこともない部下たちの情熱をたくみにすくい上げた。
 日本に、アメリカ型の”草の根民主主義(グラス・ルーツ・デモクラシー)”がいくらか根をおろし、息づいているとすれば、それは、それが移植された当時の権力者に、”理想”があって、小ざかしい”政治力”がなかったことの功績といえるのではあるまいか。


 今また、日本は民主主義崩壊の危機に立っているといえます。

 この危機に立ち向かうためには、ベアテ・ゴードンさんが燃やしたような「改革の理想の炎」が必要なのですが、それは、たとえマッカーサー元帥のような強力な指導者がいなくても、日本人に「草の根民主主義」が息づいているかぎり、消されることのない「炎」であると信じています。




[ あなたが生まれたとき周りの人は笑って、あなたが泣いたでしょう だから、あなたが死ぬときはあなたが笑って、周りの人が泣くような人生を送りなさい ]
by antsuan | 2013-01-03 22:23 | 思想・瞑想・時代考証 | Trackback | Comments(2)
Commented by gabefunyaa at 2013-01-04 16:20
遅ればせながら本年もよろしくお願いいたします。

改憲論(人権にかなり不当な制限のかかる可能性のある)を進める勢力が多数派になっている選挙の結果に
憲法のことなんか気にも留めてない人が多いのだろうか?
という気になっています。
Commented by antsuan at 2013-01-04 16:37
・「最高裁の罠」のように、国家権力が憲法を形骸化して無視している現在、たとえ改悪でも、憲法を機能させる国家のほうが、遥かに健全であると考えます。

こちらこそ今年も宜しくお願いいたします。