あんつぁんの風の吹くまま

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トラブル騒ぎの船遊び

 台風十四号のうねりが押し寄せている相模湾ですが、昨日の日曜日は予想より天気が持ち直して、蒸し暑い夏の陽気になりました。そこで友人を誘ってヨットに乗り込んだのですが、このところトラブル続きの我が愛艇、今回もまた少々駄々をこねまして四苦八苦してしまいました。

 ディーゼルエンジンのスターターは回っても点火しない状況は、前にも似た現象があって、それでも割と直ぐにエンジンが掛かったので余り気にしなかったのですが、とうとう本当に掛からなくなってしまったのです。
 
 港の修理工場に聞いたりして何とかエンジンが掛かって出港したものの、蒸し暑いだけで殆ど風が吹き出しそうにもなかったので、セーリングを諦め、トローリングに切り替えて、鳥山の立っているところを目指して機走しました。
 
 途中でさばが一匹釣れて喜んだのもつかの間、流していた二本の糸が絡まってお祭り騒ぎです。うねりと暑い太陽の下で、もつれた糸をほぐす作業は船酔いの定番です。グロッキーの一歩手前まで行ってしまいました。
 
 やっとの思いで、糸がからまない仕掛けに変えてトローリングを再開しました。しかし、流れる汗を拭きふきうねりで揺れる船を操るけれども、いっこうに次の獲物がかかりません。その頃にはもう陽が高く昇り、カモメの皆さんはお昼休みでぷかぷか浮いているだけです。こちらもそんなノンビリしている何百羽のカモメを見ていると気が抜けてしまい、昼飯にしようと速度を落とした途端です。どういう訳か両方の仕掛けに魚がかかって、一転大忙しです。
 
 ところがまたまたトラブルが発生してしまいました。糸がスクリュウに絡まってしまってのです。こういう時もあろうかと、艇にはシュノケールとマスクそれにアシヒレを用意してあります。沖合い数キロの海上で周りには船は全く居ません、居るのは大勢のカモメの皆さんだけです。乗り組んでいる一番の若者が意を決してパンツ一丁になり、シュノケール一式を付けて海に飛び込みました。
 
 こういう時に若者は本当に頼もしいと思いきや、この暑さ、海に浸かって身体を冷やしたのだとか。 ま、スクリュウに絡まった糸を採ってくれたのですから文句など全くありません。
 
 更にトラブルは続きます。次なる問題は止めたエンジンがまた掛からなくなってしまった事です。辺りを見回しても遠くの方でレースをやっているらしいヨットの群れが見えるだけ、カモメの皆さんは何処かに餌を探しに行ってしまったようです。途中からオートパイロットという自動操舵装置も調子が悪くなっていましたし、いよいよ本格的にダメになったようです。
 
 風が少しだけあったのでセーリングで帰ろうか、途中で天気でも悪くなったら大変だから今のうちに救助に来てもらおうか、話し合っても意見がまとまりません。去年も同じような時に同じ場所で救助に来てもらった事があるので、気軽に救助を頼める事は頼めるのですが、やっぱりみっともない気持ちが強かったのです。
 
 そこでもう一度、出港の時と同じ手順で電気のスイッチを切り直して、チェックしてやってみたら何とか掛かりました。
 
 こんなにトラブルが発生したのは初めてです。大したトラブルではないのですが、皆まかり間違えば、何といっても海の上ですから大変な事になってしまいます。何はともあれ無事に帰ろうと一目散に港まで戻ってきました。
 
 家に帰って飲んだビールが美味い事、ほっとした事もあってか、本当に水のように二杯三杯と飲み干してしまいました。
by antsuan | 2005-09-05 17:33 | 自然・ブルーウォーター・競技 | Trackback | Comments(0)