あんつぁんの風の吹くまま

ブログトップ | ログイン

反省なんて出来ない

 反省する事と恥じる事は別の事だと思うのだが、近ごろやたらに無責任に反省しているのを見て、ついつい理屈をこねたくなってしまう。
 
 私の祖父は、恥を知る男と云う意味で、知耻夫(チチオ)と書く珍しい名前だった。漢文の「中庸」からとった名前と聞いたが、産まれた子供にこのような名前を付ける親も大したものだと思って、その親の名前を息子に付けたのだが、おっと、そんなことはどうでも良かった。
 
 反省する事は恥じる事ではない。外国人が日本文化を研究して恥の文化と称したが、その分析は間違っていないと思う。一昔前だったか「反省する事は猿でも出来る」と云う言葉が流行った。犬でも出来るだろう。教養がなければ「恥」なんて感じる訳がない。戦前までの日本には恥を知る人道的文化があったのだ。
 
 ところが、自分がやってもいない祖先の過ちを反省しろと言い、あるいは反省しようと言う。私は戦後生まれであり、大東亜戦争は歴史の上での事でしかないのだが、そういう祖先のやった行為を反省しろと言われても反省出来る訳がない。はっきり言って、自分がやった行為でもない、あるいは自分が責任をとるべき行為でもないものに対して、反省しますと言うのならば、それこそ恥ずべき行為だ。
 
 明日は広島の原爆記念日だ。人間の愚かな行為に対して恥じる日であって反省する日ではない。
 
 いつの間にか、日本は「恥の文化」ではなく「反省の文化」になってしまったようだ。そのため卑屈な行為が持て囃される事となった。恥を知れ!と言いたい。本当に。
by antsuan | 2005-08-05 17:59 | 思想・瞑想・時代考証 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://antsuan.exblog.jp/tb/1472081
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。