あんつぁんの風の吹くまま

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ふうてんの寅さんの思い出

 銀行に寄って呼び出しを受けるまで、ステラと云う雑誌を見ていたら、ふうてんの寅さんの記事が載っていました。映画「男はつらいよ」は数編しか観ていませんが、庶民の代表と云っても良い、渥美清の裏表のないあの笑顔、肺が半分無い身体で、そんなそぶりは少しも見せず自然体で世の中をあるがままに飄々と生きて行く姿に、心を洗われる思いがします。

 もう今の日本には本物の俳優はいなくなってしまったのではないかと感じる事があります。戦争とその後の混乱した社会を見つめながら俳優になった人は、人間味と云うか、心を打つ演技を見せてくれたと思うのです。映画「男はつらいよ」には、そのような名優がたくさん顔を出していた気がして、もう一度観たくなりました。
 
 それとあの風景、東京の下町と云うより、江戸の下町と云った感じがぴったりの庶民の生き生きとした生活ぶりを目で納得させてくれます。そうです。日本には昔から庶民の文化が息づいていたに違いないのです。一瞬にして破壊され、一夜にして焼き尽くされても、庶民の心の中に根付いている文化は蘇り、涙の中に笑いをもたらす希望のある生活を必死に築きあげてきたのです。
 
 それは政治家の力ではない役人の力でもない、この地に活きる民衆の力そのものなのです。ふうてんの寅さんこそ、大衆の中に埋もれた「シェーン」であり、「椿三十郎」であって、民衆の力そのものを表現しているのだと思います。
by antsuan | 2005-07-28 11:09 | 身の回り・思い出 | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from 『よーし!柏木』のもっと.. at 2005-08-03 15:13
タイトル : 顔は名刺:寅さんはえらいよ
顔は名刺 化粧とは、それを相手に気持ちよく渡すための工夫... more
Commented by knaito57 at 2005-08-01 12:09 x
BSで「男はつらいよ」の連続放映が始まりますね。とくに好きでもないのですが、なんたって“私の土手”が出てくるので、ときどきは観るつもりです。★井上ひさしの才気と蘊奥とセンスに感服しています。先日も『喜劇役者たち』を読みながら浅草フランス座の雰囲気を懐かしみ、「コメディアンの東大」の秘密を合点しました。昭和30年前後のわずか10数年間に、このハチャメチャな世界が輩出した芸達者たちの顔ぶれを見ると驚倒させられます。私は渥美清・森繁久弥よりも三波伸介が大好きでした。現役では伊東四朗が若いころよりもいい味を出していると思います。knaito
Commented by antsuan at 2005-08-01 17:13
小さい頃は芸のうまさ等さっぱり分からずただ面白がって観ていましたが、本当に芸人だったと思います。三波伸介のてんぷく劇場でしたっけ。子供の頃の若貴兄弟のお父さんを採点するインタビューは今でも印象に強く残っています。
江戸川土手はフーテンの寅さんのイントロの曲と、切っても切れない何とも言えないほのぼのとした感じを醸し出してくれます。