あんつぁんの風の吹くまま

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福島第一原発の冷却安定化作業は、日露戦争の旅順攻囲戦と同じような性格を有しているように思われます。

 福島第一原子力発電所の事故で、四機もの原子炉及び燃料保管プールが制御不能になり、最悪の事態、つまり水蒸気爆発により、強毒な放射性物質が日本中どころか世界中に撒き散らされる可能性が未だに続いています。世界中の科学者や技術者が必死になって英智を絞って対策を練っていますが、残念ながら決定的な改善策は未だに見つからないようです。

 これは、まさに日本国の存亡を賭けた戦いと云って過言ではありません。何故ならこの冷却作業に失敗してたとえ一機でも水蒸気爆発が起きたら、その爆発が小規模であろうとも他の三機の冷却は不可能になり、次々と水蒸気爆発が起きて、チェルノブイリ事故の十倍では済まない量の大量の死の灰が降り注ぎ、日本に人が住めなくなってしまうからなのです。

 しかし、よく考えてみると百年以上も前の日露戦争における旅順攻囲戦も同様な性格を持っていたと云えます。

 旅順港を封鎖するだけで事足りると考えていた海軍の作戦は失敗し、旅順にいるロシア軍を攻略しなければ、日本軍に勝利はないことが明らかになりました。

 この時の日本軍の混乱ぶりは、福島第一原発事故で右往左往している菅政権と似たようなものがあります。旅順攻囲戦の乃木大将は、大本営の指示と満州軍司令部からの命令が錯綜して作戦が定まらず、加えて機関銃と云うロシア軍の新兵器に為す術もなく、ただ兵力を消耗させるだけだったのです。

 その後、二十八サンチ榴弾砲を配備して攻撃を有利に進めることが出来たものの、頑強な要塞を崩すことが出来ず、一進一退の戦闘が何日も続いていました。そこで、兒玉満州軍総参謀長が旅順に行き兵力を増強させた上で、なんとか二○三高地を奪取することに成功し、一つ一つ塁壁を爆破して行き、ついに旅順のロシア軍を降伏させることが出来たのです。

 その戦いにおいて、要塞の頑強さと機関銃と云う想定外の新兵器に、日本は苦戦を強いられたのですが、福島第一原発事故の冷却作業では、メルトダウンと云う想定外の事態に苦戦を強いられています。しかし、二十八サンチ榴弾砲の変わりに、コンクリート圧送車と云う新兵器を使い、メガフロートに大量の水を溜めて、冷却水を循環させることに成功すれば、原子炉建屋に蓋をするめどが立ちます。

 頼むぞ! 原発冷却作業隊。
by antsuan | 2011-04-15 23:00 | 思想・瞑想・時代考証 | Trackback | Comments(4)
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Commented by saheizi-inokori at 2011-04-16 00:27
軍神広瀬がいませんねえ。
Commented by sweetmitsuki at 2011-04-16 05:09
コンクリート圧送車というのは建築現場では見慣れた兵器ですが、自衛隊や米軍の消防車よりこちらのほうが攻撃を有利に進められるというのには驚きでした。
Commented by antsuan at 2011-04-16 07:02
・佐平治さん、菅内閣は、口(命令)だけ出して金も出さず力も貸さないで、原発事故対策を東電任せにしているらしいのです。事実ならば、前線部隊が弾薬の補給も部隊の増強もなしで自力だけで戦っていることになります。
東電が玉砕したら日本国が潰れることをゾンビは分かっていませんね。
Commented by antsuan at 2011-04-16 07:02
・mitsukiさん、爆裂弾と徹甲弾の違いでしょうか。
汚染水なんて、日本のイオン交換膜技術を使えば簡単に処理出来てしまうと思うのです。四十年も前に海水からウランを採集する研究を、専売公社中央研究所の製塩部門が特別チームを作ってやっていました。