あんつぁんの風の吹くまま

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大津絵『冬の夜に』を聴く

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 読売新聞に、この五代目古今亭志ん生の大津絵「冬の夜に」と小泉信三の涙について書いてあって、そのことは前に紹介したけれども、火消しの親分っていうのは、いまで言うと民兵組織の大将みたいなものだったんでしょう。その銃後を預かるおかみさんの気持ちっていうのが、この「冬の夜に」に謡われているのです。

 前にも書きましたが、火消しの親分のおかみさんッテェのは、武士の妻みたいに立派だったんですねぇ。そのことをわたしが理解したのは、「べらんめえ大将」という勝海舟の本を読んでからですので、最近のことです。

 銃後を守るさびしさ。それは戦争や災害を体験したものでないと分からないものだと思いますが、助けてくれる人がいなくなってしまうのですから、ものすごく不安で切ないものだということは想像出来ます。ましてや「流れる星は生きている」の藤原ていさんみたいな、壮絶な体験を覚悟しなければならないと思うと、尋常にしていられるわけはありません。

 戦災で焼け出されたことがあれば、なおさら身にしみてくる悲しさです。そして、戦場に送りだした夫や息子が戻ってこなかったとしたら、それはもう涙が止まらなくて当たり前です。

 日本人ッテェのは本当に人情がありますなぁ。
by antsuan | 2010-06-08 08:14 | 文学・教育・科学・医療 | Trackback | Comments(2)
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Commented by saheizi-inokori at 2010-06-08 22:50
大津絵と五人回しが並んでるのも落語ならではですね^^。
Commented by antsuan at 2010-06-09 10:13
・佐平次さん、どちらも女心を如実に物語っているようで、何とも言えません。