あんつぁんの風の吹くまま

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大津絵『冬の夜に』

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 小泉信三の苦労がよく分かる歳になりましたので、白いハンカチと聞くたびにこちらも目頭が熱くなります。

 しかし、「火消しの身を案ずる女房の思い」というと、江戸城明け渡しの時に徳川慶喜の護衛を勝海舟に頼まれた火消しの新門の辰五郎親分が水戸に旅立つ際に、江戸に残った自分を案じては奉公の邪魔になると、親分のかみさんが自害したのを、ついつい思い浮かべてしまいます。

 みんなみんな一途な思いを持って生きていたと思うと、やはりハンカチが必要になってきます。
by antsuan | 2010-05-10 22:54 | 思想・瞑想・時代考証 | Trackback(1) | Comments(4)
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Tracked from 梟通信~ホンの戯言 at 2010-05-16 09:20
タイトル : みんな寄席が好きだった 矢野誠一「文人たちの寄席」
漱石が「三四郎」のなかで、三代目小さんを「彼と時を同じうして生きてゐる我々は大変な幸せ」と書いているのは知る人ぞ知る話だ。 その漱石を生涯の師として漱石が抜いた鼻毛を大事に頂いて取っておいたほどに敬愛の念が強かったのが、わが内田百閒だ。 本書では百閒の「小さんの葬式」というエッセイを引く。小さん独演会の広告や辻ビラを見ると、どんな繰り合わせをしても聴きに行った。 小さんはいつも黒紋附きに袴をつけ、きちんと坐って、殆ど身動きもせず、又余り手真似等もしない話し振りなので、多くは両手をちゃんと膝の...... more
Commented by sweetmitsuki at 2010-05-11 06:41
まだ幼稚園児だったぐらいの頃、8月半ばの暑い日に、家族の前では決して涙を見せる事の無かった祖父が、TVの記録映像を観て号泣していたのを思い出しました。
Commented by saheizi-inokori at 2010-05-11 11:05
テープを持っています。
私は泣くほどではありませんがたまに聞きます。
Commented by antsuan at 2010-05-11 13:54
・mitsukiさん、小泉信三に限らず、昔の人は個人の悲しみをじっとこらえて黙々と人のために尽くしたんだと思うのです。
ひとの悲しみと自分の悲しみが自然と重ね合わさって涙が出てきてしまうのですね。
Commented by antsuan at 2010-05-11 13:55
・佐平次さん、CDを注文してしまいました。
江戸っ子の粋というか頑固な人情が、五月の爽やかな風にのって伝わってくるようです。