あんつぁんの風の吹くまま

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再び、パクス・ヤポニカの可能性


 二三日前の読売新聞朝刊に、堺屋太一の寄稿文「円安日本の未来の姿」が一面に載っていて吃驚しました。アメリカは債務を帳消しにするために、デノミネーションに近いインフレ政策を採ってくる可能性が有ります。とすれば、数年間は一ドルが六十円とか三十六円になることも考えられます。問題はその後のことで、アメリカの債務が帳消しになれば、今度は、日本の国債残高が目立ってきてしまって、一挙に円安に振れてしまうというのが、日本沈没のシナリオなのです。

 何しろ、税収よりも国債による借金の方が多い我が国の今年度の予算については、財政危機の分水嶺を越えた歴史的大事件ともいえるのです。ですから、堺屋太一だけでなく、多くの財政通の専門家が危惧するのは当然なのです。

 「近代」を支えた化石エネルギーの枯渇が目に見えてきてはいますが、金融資本主義のアメリカや英国がこのまま没落すると考えるのは甘すぎる予想といえます。確かに、「近代以後(ポスト・モダン)」をどの国が最初に手にするのかまだ誰にも予測がつきません。しかし、もし我が国がいち早くここで財政健全化に舵を切ったとしたら、世界最古の国の真骨頂、日本文明の花開く、パクス・ヤポニカの可能性がものすごく高くなるでしょう。
by antsuan | 2010-04-28 20:49 | 思想・瞑想・時代考証 | Trackback | Comments(2)
Commented by Emitan at 2010-04-29 06:28 x
本の内容は別に、ナンですか・中古品の方が2倍近い価格じゃないですか? 処で未だ日本に夢を持てるのでしょうか?
Commented by antsuan at 2010-04-29 16:32
・ほんとだ! 今年のキーワードは「日本文明」かも知れません。
夢を持てる日本にするのが、我々年配者の責任ではないかと思うんです。