あんつぁんの風の吹くまま

ブログトップ | ログイン

凄い時代は好老文化

 平成の高橋是清にふさわしい人物は誰だろうかと常々考えていたけれども、どうやら堺屋太一がそれにふさわしいのではないかと、彼の「凄い時代(勝負は二〇一一年)」を読んで思い始めた。
d0001610_1014363.jpg

 この本の結びの題は「不況と高齢化こそ日本の好機」というものだ。その部分を抜粋してみよう。

 物財よりも思考が尊ばれた中世では、老が好まれた。尊敬する相手は「先生」と呼び、各集団の代表は「年寄り」といわれた。高位の名称は「老中」であり、「大老」である。
 西洋においても賢人賢者は高齢者として描かれている。中国の福の神はみな高齢者だ。人類には老を好む文化の時代「好老社会」もあったのである。
 世界に先駆けて高齢化の進む日本には、何処よりも早く好老社会、好老文化を拓くチャンスがある。それは人類に対する日本の権利であり、義務でもある。それに成功すれば、やがて世界が高齢化した時、日本こそが最先端国となるだろう。


 「物財の豊かなことが人間の幸せ」と信じる近代工業社会から、知価革命をして「人間の幸せは心の満足を得ること」という、心の完成度を追求する社会に移行すればよいのである。日本人にとってこれは難しいことではないと思う。

 幕末の無血革命、明治維新が成功した陰には、世界一の識字率の高さがあったからにほかならない。男子成人の四割、女子の二割強が寺子屋などの教育機関に通っていたのである。当時世界一の工業国イギリスでも、教育機関に通うものは男子の三割弱で、女子の入学出来る学校は全くなかったのだ。

 中身はどうであれ、高校進学率、大学進学率の高さは物凄い。よって、我が国は知価革命など難なく成し遂げるに違いないのである。
by antsuan | 2009-12-01 12:10 | 思想・瞑想・時代考証 | Comments(6)
Commented by nakanokeiichi at 2009-12-01 14:45
団塊のおじさんを見ていると 到底 知的革命と言うよりより利己革命な感じをうけます。
Commented by antsuan at 2009-12-01 15:44
・子供たちには見放され、持っているものは時代遅れのものばかり。
飲み屋に行って愚痴る金も無くなりゃ、革命ぐらいやらにゃあ気がすまねぇー! 
確かに、自己満足かも。(笑)
Commented by mimizu-1001 at 2009-12-01 18:56
松下幸之助はすごい人だなと思うのですが、
「物財の豊かなことが人間の幸せ」という考えでスタートしましたよね。
これは、今となっては失敗の面も大きかったんじゃないかと。
Commented by antsuan at 2009-12-01 21:15
・みみずすましさん、産業も金融も何もかもなくなった日本を、もう一度"西洋の民主主義"方式で世界一の産業立国にしたのですから、経験から学んでこれだけにした人を、決して愚者とは言わないでしょう。
Commented by sweetmitsuki at 2009-12-01 23:20
以前、ここに無闇と長いコメントを送り続けて来たアルファベット一文字の人が、お年寄りを勝手に弱者に決め付けて、自分がその代弁者になりすまして正義面しているのが物凄く嫌だったんですけど、私が経験から学んだ事として(笑)あーゆーのに関わるとロクな事にならないので傍観してました。
お年寄りは時代遅れなんかじゃありません。
古典落語だって今聞いても十分面白いです。
Commented by antsuan at 2009-12-02 08:15
・そうそう、mitsukiさん、若者は歴史から学んで欲しいですね。(笑)